どうやらサクリファイスがドツボにはまったらしく、暇に任せて何度も読み返している。で、合間にサヴァイヴを拾い読みする。石尾の心情を文章の隙間からなぞることを試みる。彼を突き動かした気持ちの強さを掬い取ろうとする。何度読んでも結末は変わらないし、石尾は語り手にはならないから、読み取れることには限度がある。こんなふうに強い感情をあまり外からうかがわせない人物が気になるらしい。
あんまり根を詰めて読むと眼精疲労を起こしてしまうとわかっていてもやめられない。今がお盆休みで良かった。好きなだけ浸っていよう。小説相手なら、執着することはこんなにも容易い。