お通夜

おそらく県内最大級の斎場で二間ぶち抜いても入りきれないほどの人・人・人。おそらく千人はくだらなかっただろう、と言うことらしいです。後にも先にもこんなお通夜に出るのはきっと初めてだろうなあ。この光景を一番見たかったのは、きっと亡くなったご本人でしょう。しかし明日もお手伝いに伺う身としては、お通夜で千人。じゃあ、告別式は?と思うとちょっと…
次男Yくんのご挨拶がとても立派で、そして的確で笑えて仕方なかった。だけど周りがみんな神妙な顔をしていたので下を向いて必死に耐えました。だって「嵐のような父でした。巻き込まれて被害に遭われた方々に、心よりお詫びと感謝の言葉を申し上げます(うろ覚え)」だって! しかしあとでボスブログで言うところの”やっくん”さんから「あそこは笑うとこだったんだよ」と言われて「ですよね!」と答えました。良かった。私だけじゃなかった。

ここまで来ても、どこかでボスが亡くなったなんて嘘だろうと思っていて、だけど棺をのぞいたらやっぱりそこにはボスがいて、それはもうどうしようもなく”ご遺体”で、嘘でしょう?と言ってみたけれど返事はなかった。そしてやっぱり会場は同窓会状態になっていて、こんな時でなければもっと嬉しかったのに、と思う顔が幾つも。でもきっとこんな時でもなければ会えなかっただろうな。先生、あと20年先で良かったのに。
臨月のお腹を抱えてきていた友人、ただ立ちつくしてぼろぼろと泣いていた高校生、遠くから駆けつけたたくさんの人たち。これだけの人がどれだけ祈っても願っても届かなかったのなら、やはりこれはもう受け入れるしかない現実なんだと思う。