実感

職員室にはいつのまにか募金箱が置かれ、毎日子ども達が小銭をじゃらじゃら入れに来て、昼休みの度に六年生が募金を呼びかける放送をしています。少なくとも教職員が奨めたことではないようです。彼らなりに、困っている人のために出来ることを考えたらしい。
うろ覚えですが、谷川俊太郎の詩に「お金で気持ちを購うことは出来ません。でも、お金に気持ちを込めることは出来ます」というのがあったと思います。平時ならばボランティア=募金、というのは必ずしも良いことではないと思うけれど、今回ばかりは違います。気持ちのこもったお金です。被災地に早く物資が届きますように。被災者の皆さんがせめて温かに休まれますように。
明日は卒業式です。元気で、やかましくて、働き者で、落ち着きの無い、とても優しい子ども達が巣立ちます。こんな時期だからこそ、彼らの成長を祝ってあげようと思います。晴れのこの日を祝えることが、どんなに幸せなことかを噛み締めながら、粛々と、送り出してあげたいです。