ばかばやし

黄昏も過ぎた薄闇の中、唐突に甘くない炭酸水が飲みたくなって買いに出る。
どこからかお囃しが聞こえて来て、そういえば近くに神社があったっけなとか。秋祭りでもあるのかしら。私はこの町に住んではいるけど暮らしてはいないからよくわからない。

今日は久々に本気で体調が悪くて法事のために実家に帰るのも本当はつらかったけど、無理矢理、ギリギリに帰ったらすっかり腫れ物扱いされてうんざりしてまた伯母にやつ当たって自己嫌悪。
ごめん、悪いんだけど本当にもううんざりなんだよ。いつまで死人に縛られてなきゃいけないの? 私はこれまでよりもこれからの方が長いんだ。いつまでもまとわりつかれては、もう前に進めないよ。頼むから、もう解放して。縁なんか切ってくれていいよ。私は、独りでいいんだよ。あなたたちほど幸せでも弱くもないんだから、さ。