僕が僕であるために明日がありますように

あの頃、何よりも恐かったのは自分の中に人を本気で憎む気持ちを見つけてしまったことだった。
何年も前のことだ。だけどまだ忘れることはできずにいる。もう、前ほど強い気持ちは無いけれど、自分の中に何よりも暗い気持ちを見てしまったときのあの感覚。頭の芯は冷えて、手足の力は抜けていくような嫌な感じ。もしかしたらあれを絶望と呼ぶのかもしれない。