映画は所詮、光と影

不世出の監督が仰ったからこそ重みと説得力を持つ言葉。
物事の本質は至極単純なものでしかない。上っ面の言葉だけではなくて、本当にそのことを理解できる日がいつか来るかな。

しっかし我ながら記憶力の悪さに感心してしまう。金田一シリーズなんて子どもの頃から懐かしの土曜ワイド劇場で散々見たはずなのに、どうして毎度犯人を忘れてしまうのか…横溝作品のいいところは、テンポ良くおどろおどろしい殺人が起きるので、飽きる暇が無いところ。次から次によくもまああんな殺し方やこんな殺し方…しかし不思議なような気がするのはこういう異常な話を書く人は大体穏やかな人格者であると言うこと。横溝先生然り、乱歩先生然り。まあ、正常を知る人でなければ異常は書けないってのはちょっと考えればわかるような気もするけど、やはりどうしても作家の作品とその人間性を結びつけて考えてしまうからかなあ。そこを切り離せる人が、プロの作り手になれるのかもね。